10月21日 ブラムリーのジャムできました。

お問い合わせの多かったブラムリーのジャムできました。


北海道余市産のブラムリー、

今年はそのまま食べてもおいしいので、

そのままをジャムに…ということで、

ただただシンプルに作りました。


今年末までにあと2~3回は作る予定です。


1個が700グラムを超す大物なので下拵えは簡単です。

今年は皮を入れないで、剥いた皮を別にして、

実と一緒に煮詰めました。

 

それでなのかどうか色よい仕上がりになり、

香りも上品な美味しいジャムができました。

 

長く続く甘酸っぱい余韻と

爽やかだけどコクを感じるりんごの香りに癒されます。

 

10月13日 秋の焼き菓子など その2

今年もクッキングアップルのブラムリーが北海道より届きました。

 

ブラムリーは1800年頃イギリスで生まれたクッキングアップル。

英国生産のりんご約20万トンのうち約45%がブラムリーだそうです。

 

日本では料理用のりんごは馴染みがありませんが、

ブラムリーは色々な食材と合わせることでお菓子や料理の幅が一段と広がる、

ここ数年、とても注目されるようになったクッキングアップルです。


加工に適した強い酸味を持ち、すぐ煮溶けるのが特徴で、

焼き菓子に使うとパンチの効いた酸味と深いコクが出て、

加熱後も爽やかな香りが持続する素晴らしいりんごです。

 

りんごのタルト


キャラメリゼしてトロトロになったブラムリーを

アーモンドクリームに混ぜた「ブラムリークリーム」をタルト台に詰め、

その上に薄くスライスしたブラムリーを並べて

しっかりと焼き上げたフランス風のタルトです。


ブラムリーの甘酸っぱさを味わうには一番の焼き菓子で、

本来は濃厚なタルトなのですが、ブラムリーの個性であっさりと食べやすくなっています。


ドーセットアップルケーキ

 

イングランド南西部のドーセット州の伝統的なりんごケーキ。

小麦粉、バター、砂糖、卵、アーモンドパウダー、塩を混ぜた生地に

薄くスライスしたブラムリーをたっぷりと混ぜ込んで

しっかりと焼き上げた素朴で飽きのこないりんごケーキです。

クランブルケーキ


ドーセットアップルケーキより多めのブラムリーを使います。


生地にブラムリーのスライスを混ぜ込んで型に入れ、

その上にブラムリーを敷いて、

その上に軽くシナモンを効かせたクランブルを乗せて、

ブラムリーが焼き溶けるまでしっかりと焼き上げます。


この3層構造が、口の中に入ると複雑で深い味わいを作り出し、

心身にしみる焼き菓子になっています。


洋梨とブラムリーのケーキ


クランブルケーキと同じようにブラムリー入りの生地を型に入れ、

その上に洋梨のスライスを敷き詰めてしっかりと焼き上げたケーキ。


ブラムリーは不思議なりんごで、違う素材を組み合わせると

相手の個性をより引き出す作用があるようです。


洋梨のケーキの場合も、

香りは良いけど、酸味とかメリハリの効いた味わいにかける、

言葉を換えれば上品な洋梨をしっかりとバックで支え、

適度な酸味が加わり、洋梨の香りがよりしっかりとしたケーキになります。

ブラムリーは主張しないで裏方に徹しています。

ほんとに面白い果物だなぁといつも感心してしまいます。


10月12日 秋の焼き菓子など その1

秋になってぶどう、いちじく、りんご、さつまいも、かぼちゃなどが美味しくなってきました。

そんな秋の素材を使った最近の焼き菓子の一部です。


季節的にはぶどうのように終わりに近いものもあります。ご了承ください。


最近は夏の終わりから多種類のぶどうが出回るようになってきました。

巨峰、紫玉、ブラックビート、ピオーネ、ウィンク、クイーンニーナ、甲斐路、

ハニービーナス、シャインマスカットなどなど・・。


一種または数種のぶどうの組み合わせで多彩な味わいの焼き菓子ができます。

特に今年はシャインマスカットが比較的安価で手に入ったので、

マフィン、タルト、バターケーキなど多様に使っています。


甘くて香りのよい皮ごと食べることのできるシャインマスカットは、

焼き菓子にはどうかと思っていましたが、

使ってみるとやさしい品のよい味わいになります。


 

ブラックビート、巨峰とシャインマスカットのタルト

アーモンドクリームに3種類のぶどうを組み合わせたジューシーで

いろいろな味わいの滋味あふれるタルトです。

 

 

焼く前のシャインマスカットのマフィンと黒いちじく(ビオレソリエス)のマフィン

生地の中にもぶどう、黒いちじくがごろごろ入っています。


いちじくは松江市内で栽培されている

「まぼろしのいちじく」と言われているフランス原産の黒いちじく

「ビオレ・ソリエス」という品種を使っています。

完熟するとねっとりとした蜜のような甘さと香りの良さが特徴で

濃い紫のやわらくとってもおいしい品種です。




黒いちじくのタルト

黒いちじくマフィン



シャインマスカットとブラムリー(りんご)のコンフィチュール

出雲市大社町のぶどう農家さんより

加工用のシャインマスカットが手に入ったので

コンフィチュールにしようと思案。


ぶどうが甘いので、その甘さを抑えながらマスカットの風味を損なわないよう

北海道余市産のクッキングアップル「ブラムリー」を少し使用しました。


酸味に奥行きを持たせるよう、

レモンと白ワイン(辛口のリースリング種)を少量加え、

マスカットの香りがやさしい、味わい深いコンフィチュールができました。


7月15日 最近の新しい焼き菓子から

最近新たに加わった焼き菓子です。


ブルターニュ地方のケーキ(ガトー・ブルトン)

フランスのブルターニュ地方の郷土菓子です。

先日、東京の「オーボン ヴュータン」で食したガトー・ブルトンが

とても美味しかったので作ってみました。


塩味のバターと卵たっぷりの焼き菓子で、

表面はほろっとして、中は少ししっとりとした独特の食感。

ミックスフルーツを混ぜ込んでアクセントに。


オーボン ヴュータンの河田勝彦シェフの言葉


「お菓子を焼くときの基本は”cuit d'or(キュイ・ドール)"、

黄金色になるまで焼くこと」

「どこまで焼き込むか、その菓子に何を求めて焼くのかは焼き手次第。

窯の仕事には、その人の”美味しさの感性”が出る」

6月16日 ルバーブ、南高梅などなど

6月になって梅、李(すもも)、ルバーブ等々の初夏の果物(野菜)が出てきました。

早速ジャムや焼き菓子に…。

 

今年も奥出雲三井野原高原の有機栽培のルバーブが届きました。

よく知られている赤色のものではなく淡い緑色のものです。

 

ルバーブはシベリア南部原産の毎年育つ多年草で、

ヨーロッパ、とりわけイギリスではポピュラーな野菜です。


ズイキやフキのように葉の軸(葉柄)を食べます。

それ自体は酸味が非常に強いのですが、

砂糖との相性がよく砂糖と煮詰めてジャムにしたり、

お菓子に使ったり、ジュースにしたり、

サラダに加えたりとさまざまな用途で使われています。


畑で育っているルバーブ。


ルバーブとラズベリーのクランブルタルト

 

ルバーブを小さく切って砂糖につけておいたものを、

アーモンドクリームに詰めて、

表面にクランブルを乗せて焼き上げます。

 

ルバーブだけでも良いのですが、

当店ではラズベリーやブラックベリー、サワーチェリーなど

酸味があって香りのあるベリー系の果実を一緒に入れて焼き上げます。

濃厚なアーモンドクリームとクランブルの中で個性の違う素材が一体となった

奥深い味わいになっています。

 

他にもジャムを入れたマフィンや、

ルバーブとミックスベリーのバターケーキなどもあります。


ルバーブのジャム


ルバーブは火を通すとすぐに煮溶けます。

小さく切って甜菜グラニュー糖と国産レモンの果汁につけて煮詰め、

自家製のジンジャーシロップを加えてさらに煮詰めて完成。


アンズに似た独特な香りと青りんごより強い酸味があり、

そのままでも、パンやスコーンにつけても、ヨーグルトにも…よく合うジャムです。

野菜ジュースにひと匙入れるとグッとジュースが美味しくなります。


南高梅のジャム


紀州産の完熟した南高梅が手に入ったので少し追熟させてからジャムに。


追熟しているときがとても幸せな瞬間で、部屋中が梅の香りに包まれます。
梅というと梅干しを想像してしまうので香り?と思われるかもしれませんが、

この完熟の梅の香りはフルーティで(桃みたい?)癒されます。


追熟が終わったところで、

梅を煮て、皮が割けたら取り出して裏ごししていきます。

この時も部屋中が梅の香りでいっぱいです。


それを甜菜グラニュー糖と国産レモン果汁を加えてゆっくりと煮詰めます。

火を通しすぎないよう細心の注意を払って完成です。


しっかりとした酸味と豊かな香りに疲れが取れていきます。美味しい・・・・。

5月27日 金柑のタルト、クラシックスコーンなど

新しい金柑のタルトです。

アーモンドクリームに金柑の甘煮を詰め、

トッピングに香りよく炒った白ごまをまぶして焼き上げたタルトです。

バターやアーモンドの香りとゴマの香りがとてもよく合っていて、

ほろ苦い酸味の効いた金柑がアクセントになった

和であって洋、独特な味わいの焼き菓子になっています。


最近、店頭に時々並んでいるクラシックスコーン。


当店のスコーンは天然酵母を使ってしっかりと焼いたものと、

ビスケットタイプの軽い食感と味わいのものがあります。


このクラシックスコーン、

イギリス伝統のレシピを参考にしたもので、

卵と砂糖を使わないとてもシンプルな焼き菓子です。


粉もオーガニックの全粒粉を使うなど

粉の味が楽しめるようにしてあります。


バターにジャム、クロテッドクリーム、サワークリームなどと一緒に

朝食やティータイムによいのでは。


バターの代わりにオリーブオイルを使い、

少し塩味を効かせた夏向きのスコーンも試作しており、

暑くなったら店頭に並ぶ予定です。


4月26日 ブラッドオレンジを使った焼き菓子など

愛媛産のブラッドオレンジは、ジャムのほかに色々な焼き菓子に使っています。

マフィン、タルト、ケーキなど香りの良さとジューシーな味わいが特長です。

この時期だけの限定です。


まずマフィン。

マフィン生地に自家製のブラッドオレンジジャムを混ぜて、

トッピングには輪切れを載せて焼き上げた

爽やかで香りのよいマフィン。

アップサイド-ダウンケーキ

アップサイドダウンは「上下逆」の意味で、

型の底にブラッドオレンジを並べ,その上から生地を流し込んで焼いたケーキ。

出来上がったケーキは底のオレンジが見えるように上下を逆にします。

リッチなスポンジケーキにアーモンドパウダーを加えて、
しっとりとしたケーキに。

底だけでなく、生地にもブラッドオレンジを入れてあるので、
爽やかな香りのあまり甘さを感じないほろ苦い味わいになっています。

アーモンドタルトは、以前から皮をすりおろしてアーモンド生地に混ぜ、

果肉だけを詰めて焼き上げるジューシーなタルトはありましたが、

今回初めてアーモンド生地の上に、

軽く甘煮にしたブラッドオレンジの輪切りをたっぷりとのせて焼き上げました。


濃厚なアーモンド生地に苦味のあるブラッドオレンジが絶妙な味わいで、

大人向きなドルチェです。

あと初めて出たのが「ベリーケーキ」

その時にあるベリー(ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー等々)を、

単品あるいは組み合わせて焼き上げる素朴な味わいのケーキ。

今回はラズベリーとブラックベリー。


当店のりんごやバナナのケーキと同じように、

家庭でお母さんが作るおやつのような焼き菓子です。

毎日でも食べられる・・・おやつ。


4月8日  アロニアジャム、ブラッドオレンジジャム、八朔のジャム

3種のジャムができました。当店では初めてのジャムです。 

 

愛媛産のブラッドオレンジを使った「ブラッドオレンジのジャム」

北海道余市産のアロニアを使った「アロニアのジャム」

広島産の八朔を使った「八朔のジャム」

 

何れも果物、砂糖、レモン、塩だけで作った

シンプルな果実の深い味わいのジャムです。

4月4日 アーモンド・ケーキ(パン・ド・ジェンヌ)

パリのお菓子屋さんには必ず置かれているという、

フランスで昔から親しまれている定番の焼き菓子「パン・ド・ジェンヌ」

 

このパン・ド・ジェンヌを焼き菓子屋風にアレンジしました。
アーモンドをたっぷりと使用した豊かな香りと深い味わいのケーキで、

爽やかさを出すようオレンジやレモンのピールなどを少し加えています。


「オレンジ」、「レモン」、パン・デピスのような 「スパイス」の3種類があります。

オレンジピールの入ったアーモンドケーキ(オレンジ)

 

写真はオレンジですが、レモンピールを使ったアーモンドケーキ(レモン)もあります。

 

オレンジピールとレモンピール、シナモン、クローブ、ココアを使った

パン・デピスのような香りが独特なアーモンドケーキ(スパイス)