オープンカフェ1

松江から斐川町に移転して早くも1年が経ちました。

本当にたくさんのお客様に来ていただきありがとうございました。

早々に焼き菓子が売り切れる日が多く、

せっかくご来店いただいたお客様には誠に申し訳ありませんでした。

 

焼き菓子屋から見える斐川町の風景は、

空が広く、出雲地方ならではの雲の変化が眺められ心癒されます。

 

遠くには出雲大社から連なる北山山系もあって、

引っ越してきた時からこれらを眺めながら

寛いでもらえたらと漠然と思っていました。

 

オープン当初から店舗内でカフェの方もほそぼそと営業していましたが、

春から広がった新型コロナウィルス感染症の拡大を防止するため、

現在までやむなくそのカフェを閉めています。

 

ご来店のお客様からはカフェ再開のご要望もあり、

出雲市による新型コロナウィルス感染対策についての

「出雲市地域商業等再起支援事業補助金」を申請したところ、

屋外での飲食施設(オープンカフェ)の整備に対して補助金を頂けることとなりました。

 

ここではオープンカフェについてご紹介したいと思います。

 

場所は店舗横の空き地と店舗裏を計画しています。 

第一弾としては、

店舗横の空き地に石や樹木を使った、ゆったりと寛げるカフェ空間を作ることと、

店舗からオープンカフェへの通路部分のフェンスの設置です。

(この二つの部分に出雲市の補助金申請をしました)

 

(店舗横、整備前)  

(店舗裏、整備前)  

この工事を請け負っていただいたのは

市内稗原町の「植吉」さん。

松江時代からのお客様で、庭師の渡部さんにオープンカフェの相談をしたところ、

快く引き受けていただきました。

 

まず道沿いの駐車場と店舗裏の境界に板塀をつくりました。

 

厚くて重い使い込んだ古い板ですが、これは尾道の友人からもらったもので、

船の解体の際に出た、船倉で使われていた板です。

 アピトンや米松といった水に強く、長持ちのする木だそうで、

植吉さんがこれを板塀にしましょう、ということで

加工しないそのままが塀になりました。

 

出来上がってみると、

周りが田んぼや水路で広いためか、大きさのバランスも、

ちょっと古い感じの色合いも丁度良い感じにできあがりました。

 

将来的にはこの塀につる性の植物を絡ませたり、

塀の前には常緑の低木や、

季節になると花が咲く草花を植えたりするのもよいのかな。

 

次いでオープンカフェの工事です。

 

前の土地の所有者の方が大きな庭石をいくつも残しておられたので、

それらを土留め用として、また出入り用の階段として使って、

平らなカフェスペースを作ります。

 

5トンくらいの大きな石は椅子としても使えるよう配置しました。

 

そこに高木、低木の樹木を、

北山山系や広い空を見ることができるようバランスよく植えていきます。

 

常緑と落葉、花や実のなる樹木のそれぞれの特徴を活かして、

四季を通して自然が感じられるよういろいろな樹木を選んでもらいました。

 

石と樹木の配置が終わったところで、

次は真ん中の部分、実際にカフェとして使う場所の整備です。

 

そこには「焼き菓子屋さんらしくアンティークレンガを使います。」と

植吉さんに提案していただきました。

 

このレンガ、備前焼の窯元の窯で使っていたレンガだそうで、

(何年かに一度、窯を新しく作り直す際に出る廃レンガ)

使い込んだ感じがとてもシックな色合いで、

立ってみて温かみを感じるものです。

 

いろいろな形のレンガをパズルのピースを埋めていくように、

丁寧に組み合わせていきます。

 

そして第一弾のカフェ完成です。

 

あとはベンチなどの手配をして(冬の間は寒くてカフェはできませんので)

来年の春頃にはオープンする予定です。