1か月以上もホームページから離れていました。
秋の新メニューもぼちぼちと出ています。
そんな秋の新作を含めたメニューを少しづつアップします。
ハニー シナモン
秋になるとシナモンの香りが恋しくなります。
シナモンを使ったリンゴやかぼちゃのマフィンやタルト、
ミックススパイスの入ったクッキーなどはメニューにありますが、
蜂蜜とシナモンを使った何かホッとするクッキーはないかな?・・・と思案していました。
フランスに古くからある伝統的な焼き菓子「パン・デピス(pain d'epices)」は
小麦粉(ライ麦粉)、蜂蜜にシナモン、アニス、丁子、生姜、カルダモンなどの
エピス(香辛料 epice)に膨張剤を混ぜて作ります。
それにオレンジとレモンの砂糖漬けなどが練り込まれるレシピなどもあるようで、
これがクッキーにできないか・・・と作ってみました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=550x10000:format=jpg/path/s54453aacfe42eb4e/image/i98c53841f2f5e972/version/1379412650/image.jpg)
スパイスはすっきりとシナモンのみ、蜂蜜のやわらかい香りも出したいので少しひかえめに。
砂糖と蜂蜜を同量ひかえめにして、スッキリとしたやさしい甘さに。
オレンジリキュールとレモンの皮をおろしたものを入れてサッパリとした爽やかさに。
うすく型抜きしてカリッと焼き上げて出来上がり。
シナモンと蜂蜜の優しい香りと味わいがカリッとした食感とよく合っていて、
レモンのすっきりした酸味が蜂蜜の甘さを調和してついつい手が伸びてしまいます。
お茶しながらホッコリとできるクッキーだと思います。
型はネコにしました。試作はいろいろな型を作っていましたが、
一番最初に食べていただいたお客様がネコを選ばれたのでこれに決定(安易なんです)。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=550x10000:format=jpg/path/s54453aacfe42eb4e/image/id51dd6ff504dff68/version/1379394698/image.jpg)
ぐるぐるクッキー
「Brekfast ・Lunch・Tea Rose Bakery」 という本の中に、
以前から気になっていた「Rolled Fruit Cookies」というレシピがあって、
一度作ってみたいと思っていました。
この本の著者である、銀座などでカフェを出しているフランスの「 Rose Bakery」の
Rose Carrariniさんによると
ルゴラ(Rugelach)というユダヤの伝統的なお菓子だそうで、
ニューヨークが本場だとか。
食べたことはないのですが、
シナモンを加えたドライレーズンやくるみを、
砂糖をほとんど入れないクリームチーズ入りの生地で
ぐるぐる巻いて焼き上げたクッキー?。
美味いに決まってる・・・と思いながら作れないままでした。
NYではサワークリームを使ったものもあるとかで
今回はクリームチーズをやめてサワークリームに塩味を効かせた生地。
フィリングにはクルミは使わず、甘みの強いサルタナレーズンとカレンズ、
それにオレンジピールをシナモンで香り付け。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=550x10000:format=jpg/path/s54453aacfe42eb4e/image/ib9d1c310a4ae917c/version/1379402684/image.jpg)
のばした生地にフィリングを広げて、ぐるぐると巻いて、
適当な厚さに切り分けて焼き上げます。
クッキーでも、パイでも、ビスケットでもないこの焼き菓子の味わいは・・・。
当店のクッキーの中では一番どっしりとした味わいで一枚でも十分に満足します。
最初は甘さを感じないちょっと塩味のお菓子ですが、
しばらくするとフィリングのシナモンの効いたドライフルーツの甘さと
酸味が口の中に広がってきます。
このサワークリームの生地がフィリングの甘さを絶妙に引き立ててくれています。
これが一枚あると思うと
美味しいコーヒーを用意したくなって
食べると元気が出そうな気がする、そんな焼き菓子です。
頻繁に店頭に並ぶ焼き菓子ではありませんが、
元気を出したいときに作りたいと思う焼き菓子のひとつです。